ブログをご覧の皆様こんにちは!今日のテーマは「未来型国家エストニアの挑戦 電子政府がひらく未来」をよんだ感想をお届けします。前々回の記事で本書の冒頭を抜粋し、エストニアが電子政府を世界に先駆けて行ったことをご紹介しました。今回の記事では本書で紹介されているエストニアの取り組みの中で特に印象に残った3点を抜粋してご紹介します。
  1. X-Roadについて
  2. eレジデンシーについて
  3. スタートアップ企業への支援
以上の3点をご紹介し、その上で私の感想を書きます。

X-Road

前々回のブログでご紹介したようにエストニアはロシアからの独立後、少ない国民が広い国土に点在するという特徴を克服する為、公共サービスや民間サービスを効率よく市民に提供する必要がありました。それを可能とするために市民にeIDを発行し、あらゆる公共空間で無料のWi-Fiサービスを提供しています。このようにして、誰もがインターネットを利用し、利用しているのが本人であることを証明しつつ、あらゆるネットワークにアクセスする手段を得ました。これを可能にしているシステムがX-Roadです。X-Roadには公的機関のサーバー、民間機関のサーバーがぶら下がっており、ユーザー(市民・企業・公務員)はそれぞれのポータルサイトからX-Roadを通ってサーバーへアクセスします。X-Roadは名前の通り、あらゆる道に通じる幹線道路のような存在です。XーRoadを主体的に管理しているのがX-Roadセンターです。
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出典 世界銀行レポートより



eレジデンシー

次にご紹介するのはeレジデンシーについてです。eレジデンシーとはエストニアに居住していない人のためにeIDカードを発行するサービスです。eレジデンシーを受け取った人のことをeレジデントと呼び、インターネットを使って、エストニアの電子政府サービスの利用、エストニア政府への連絡、銀行取引などを行うときに本人であることを電子的に認証することができます。eレジデンシーが生まれた背景として、X-Roadを含めた電子政府の輸出の難しさがありました。法制度の違い、情報化社会の成熟度の違いなど。X-Road自体が全体の設計図があったわけではなく、限られた資源を有効活用するために、民間・公的分野が構築したサーバーを後から繋ぎ合わせて構築されたものです。丸ごと輸出するのは、他国の事情に合わないことが容易に想像できます。そこで登場したのがeレジデンシーです。「電子政府が売れないなら、電子政府というプラットフォームを起業家たちに使い倒してもらおうじゃないか。」という試みです。すごいですよね。起業家やエストニアの理念に共感する人物は、eレジデンシーを使うことで仮想移民としてエストニアで経済活動ができるのです。繰り返しになりますがエストニアには九州くらいの国土に130万人しか住んでいません。国家存亡のため、自国民を増やす努力は必須です。しかしリアル国民はベビーブームが起こったとしても、すぐに人口急増とはいきません。しかし、仮想移民に上限はありません。すぐにでも経済活動を開始してくれる優秀な人材が獲得できるのです。決めました。私、eレジデントになります。


スタートアップ企業への支援

電子政府ゆえ、電子登記システムが発達しているため、最速10分以内で起業ができます。平均的な所要時間でも18分程度とのこと。圧倒的なスピード感です。必要なコストは登録費用の200ユーロのみ。起業を簡単にした上で、スタートアップ企業に向けた支援に力を入れるのがエストニアの考え方です。素晴らしいですね。エストニアでは複数の企業をネットを通じて運営することが珍しくないそうです。eレジデンシーを利用することで世界中の誰にとっても同じことが可能となります。
以下の図をご覧ください。米国、シンガポールというスタートアップ企業が多いと認識されている国とエストニアは同水準でスタートアップ企業が誕生しているのです。
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出典 「未来型国家エストニアの挑戦 電子政府がひらく未来」より

これらのスタートアップ企業から次世代のユニコーンがいくつも誕生しています。なかでもTransferwiseのビジネスは銀行振込の世界に革命を起こそうとしています。彼らは、さまざまな国と国との間で余分な手数料を取らず、銀行の為替レートによって送金を行えるサービスを展開しています。その企業価値は10億ドル以上あると評価されています。
※現在の企業価値は50億ドル以上、本拠地はロンドン。創業者がスカイプの初期メンバー。
※Transferwiseのビジネスモデルを紹介するためにスカイプのフィンテック化という面白い表現を見つけました。リンクを掲載します。C2C(個人間商取引)は国際送金も変える:スカイプのフィンテック化 トランスファーワイズ


読んでみた感想 エストニアはビジネストライアルに最適

電子政府のポテンシャルを活かしたビジネスのトライアルはまだまだ現在進行形だと思います。現在開発されているサービスはフィンテックや通信販売など、通信技術に重心が置かれた開発が多いように思います。電子政府だからできるビジネス領域がいくつかあります。特に多くのフロンティアが残されているのが社会保障分野、とりわけヘルスケア領域だと私は思います。健康で文化的な生活は政府が国民に対して約束するものの一つです。これらの予算は国が持っています。この予算の徴収と分配を行う仕組みを改善する必要があります。私がブログで再三訴えているメッセージです。介護や医療のC2Cの実現です。サービス提供を個人間で実施。お金の流れは国→要介護者→介護士。これらの確からしさをIoTとAI、eIDを用いて担保するのです。


まとめ

eレジデンシーをつくることにします。エストニアに素晴らしい可能性を感じます。自分が実現したい妖精システムもエストニアならできるのではと感じました。日本にいながらエストニアで起業。これが理想です。そのために必要なことはエストニアの社会保障制度の理解。エストニア介護事業の理解。です。これらふたつを理解するために、エストニアの友人をつくりたいと思います。並行して英語の勉強を続けます。エストニアは幸い英語をほとんどの人が話せるようです。すごくワクワクしています。日本という国の情報システムをエストニアのように変えることは、私にはできません。それは他の専門家に任せたいと思います。私は電子政府が実現したときに実現できる社会保障の在り方、介護サービスの在り方について、猛烈に考えたいと思います。今回のブログは以上です。それでは次回の配信をお楽しみに!

ブログをご覧の皆様こんにちは!昨日は長男の卒園式でした🎊卒園式の後は保護者主催の茶話会を行いました🫖私の妻が保護者会の会長を務めていたため、司会を私が行うことに。”心を燃やせ”とばかりにハイテンションで乗り切りました🤣今、腕が筋肉痛でタイピングする手が震えています。本当は昨日のうちにこの内容を書いてしまいたかったのですが、昨日はリアルに腕が上がりませんでした。なぜか?マイクが重たかったのではありません。次男(3歳15kg)がパパ抱っこモードに突入したのです👶片手にマイク、もう一方の腕に次男を抱える独自のスタイルでリリックを刻む新進気鋭のアーティスト、それが昨日の私でした🎤そんなテンションじゃないとやってられません。この状況に負けるな!楽しめ!心を燃やせ!!!

茶話会

茶話会というものをよくわかっていませんでした。いったいどういうものだろう?初めて聞いた時は、みんなでお茶でも飲みながら、お話をして解散するくらいに思っていたのです。そうじゃないんです。それは勘違いでした。先生への感謝、子供たちへのお祝いを保護者主催で行うイベントだったのです。スライドショーを作ったり、先生に贈るメッセージカード・プレゼントを準備したり、子供たちへの贈り物を準備したり。そして、会の進行、起承転結を考えたり。やべーぞこれは。大方の流れは妻を含む保護者会役員を中心とした有志の皆様が決めてくださり、私はその内容をもとに進行台本を作成し、当日に臨みました。

当日(茶話会始まるまで)

卒園式が終わると、バトンが保育園から保護者へ渡されます。渡されるのですが、そのバトンを保護者の誰に渡したのか、明確にわからなかったんですね。私の根回し不足でした。私に引き継がれるようにアナウンスしてもらえばよかったなと少し焦りました。ただ、保護者の皆様も事前にお配りしていたプログラムに目を通してくれていて、会場のレイアウト変更などを進んで行ってくれました。大変助かりました。場全体が自然に次の段取りへ向けて動き出すのを見守りつつ、自分が仕切り始めるタイミングを図っていると、あるママさんが、『パパさんスライドショー係の人が準備を終えたら開始できるので、保護者のみんなと子供たちを着席させていってください』今だ!!そこでバチッとスイッチ入りました。子供たちは卒園式終了後一旦、会場から退出していたので、まずは保護者の皆様に着席してもらいました。そして、先生に依頼し、子供たちを会場の入り口付近に集合させて、入場から着席の段取りをハイテンションで説明。なるべく楽しい気持ちになってもらわないとね。そう思っていると後ろから泣き声が聞こえてきました。振り返ると両手を伸ばし抱っこを求める次男と困り果てた妻の顔が。「パパ抱っこやねん」これはキター!!!やるしかない!覚悟を決めろ!!心 を 燃 や せ!!! 

茶話会始まる

片手にマイク、もう一方の腕に次男を抱えた新進気鋭のアーティストが誕生した瞬間でした。そして、その状態でパフォーマンスを開始。「保護者の皆様、会場の外には卒園式を頑張った子供達が待っています!保護者の皆様に会いたくて会いたくて仕方がない様子です。彼らは座席の場所がわからないので、入場したらここだよー!と呼んであげてください!ご準備よろしいでしょうか?!私の準備は整っております!!!」次男を抱えつつ声を張り上げました。会場がドッと沸き、私を受け入れてくださったのが伝わってきました🤣そして子供達の入場。会が始まってしまえば、入念に準備した内容を実施するだけです。滞りなく進み、感動的でエンターテイメントな茶話会となりました。準備期間は構想含めて半年程度でしょうか。お仕事や育児、家事の合間、コロナ禍もありリアルなミーティングが行えない時期もありました。そんな中、ここまでの内容を準備してくださった保護者会役員を中心とした有志の皆様には、本当に感謝しています。子供達にとって、最高の1日になったと私は思います。

まとめ

「段取り八分」という言葉をご存知でしょうか?これはプロジェクトマネジメントの世界で使われる言葉です。プロジェクトには目的・期限・資源があります。これらの要素を踏まえて計画を立てるのですが、プロジェクトの成否は計画で八割決まると言われています。それが「段取り八分」です。事前の準備をしっかり行ってくれていたので、司会進行はとても楽でした✨やってみて得た教訓としては、卒園式から茶話会へとバトンが受け渡されるタイミング。これを逃さず、「司会者が受け取るべし」ということです。プライベートや仕事で、様々な企画やプロジェクトを実施される方、いらっしゃると思います。プロジェクト⇔プロジェクト、日常⇔プロジェクトの境目にお気を付けください!バトンを受け取る、受け渡す人を決めておくと良いと思います!
今回のブログは以上です。腕が震えて脳内にある文章を文字起こしできずに、昨日の更新は断念しました😂これはやむを得ないです。自分を許します。頑張ったし😂
エストニア電子政府についての内容は、今日の2本目のブログへ記載します。それでは次回の更新をお楽しみに!!

 

ブログをご覧の皆様こんにちは!今日のブログは、前田陽二氏の著書『未来型国家エストニアの挑戦:電子政府がひらく世界』についてご紹介いたします。一言でいうならば、インターネットを使った壮大な社会実験がエストニアで実施され、それによって限られた人的資本を有用に活用するシステムを築いた話です。エストニア要チェックです。


エストニアについて

エストニアは北欧の国です。人口130万人程度で日本で言うと青森県と同じくらいです。国土はスイスやオランダよりも大きく青森県と比べると約5倍です。青森県の人口密度は都道府県ランキングで41位。東京と比べて50倍過疎化が進行しています。エストニアはその青森よりもさらに5倍も人口密度が薄く、東京と比べると250倍も過疎化が進行しています。広い国土に少ない人々が点在する、全ての北欧諸国の典型的な姿。それがエストニアです。このような地理的背景があったため、フィンランドなど北欧諸国は通信技術を国家的プロジェクトとして開発してきました。その結果、フィンランドにはノキアやスカイプなどのIT企業が誕生しました。

ロシアの支配からの解放、始まった改革

エストニアは1991年までロシア連邦に支配されていました。解放後独立したエストニアが行ったことは誰が市民であるかの確認作業でした。独自の立法システムの開発、自国の通貨(エストニアクローン) の発行、1940年に占領される前の財産の所有権を復活など大きな改革を次々に行いました。大きな改革の流れの中で政府はかなり早い段階から、広い国土にまばらに住む市民にサービスを提供することが経済的に厳しく、特に過疎地域の民間および公共サービスを提供することが不可能であると考えていました。サービスをするための人がいない。こうした認識のもとに、どのようにすれば多くのサービスについて人手をかけずに提供できるかについての検討が始まりました。

 インターネットの発展

一方、1990年代初めにインターネットは素晴らしい発展をとげていました。インターネットバンキングなどのeサービスを市民に提供できるようにすることが、官民 ともに必要であると考えました。インターネットは、国が小さな経済力で広い国土で効果的に機能させるための唯一の方法でした。

eIDの発行

多くの人々がインターネットでのサービス提供を受けるために、まず解決しなければいけない問題がありました。それは、どのようにしてコンピュータを操作している人が、本人であるかを確実に確認するか、という認証の問題です。コンピュータを操作している本人の身元を認証するために、政府は市民のための安全なデジタル・アイデンティティを開発する必要がありました。幸いにも北に隣接するフィンランドは、ICチップ搭載のIDカード(eIDカード)を発表し、フィンランドの市民にeIDカードを積極的に配布していました。北欧諸国は数十年前から国民のためのユニークな識別子(国民ID番号)を所有し、インターネットが登場する以前から広く使われていました。したがって、エストニアを含む北欧諸国はeIDカードを導入がスムーズに実施できたのです。

最大の課題はeIDカードの所持義務化

フィンランドではeIDカードの発行はうまくいったものの、実用的な利益を見出すことができないという市民の声が強くeIDカードプロジェクトは失敗していた。その経験からフィンランドのエンジニアは「エストニアではeIDカードの所持を義務とする」ように、エストニア人の担当者に強く勧めていました。そして、「その決定は当初あまりに過激で、政府による過度な押しつけ と感じるかもしれない。しかし後から考えればそれが唯一の解決策だったと言われるだろう」と。所持が義務化されたエストニアのeIDカードは、わずか5年後に広く市民に理解され利用されたため、eエストニアを構築するための技術基盤として大きく役に立ちました。

エストニアは電子署名が99%

その後、ほんの数年で電子署名やインターネット投票などの前例のない新しいサービスが開発されました。今でこそ電子署名は多くの国で利用されていますが、2016年時点で、エストニアは日々の連絡が書面による連絡よりも電子的な連絡の方が多い唯一の国です。エストニア人とビジネスをするなら書面での契約を結ぶことは得策ではありません。なぜ契約相手がそのような非効率的で、安全性が低く、環境負荷を与える方法で契約するのか、エストニア人は理解できないからです。エストニアの人々は、電子署名と電子契約が、署名を安価にし、ビジネスのスピードを上げ、森に木を残すことを知っています。

小さな社会でも大規模な社会と同様のサービス提供が必要

市民の居住数に関わらず、必要とするサービスは同じ。人が生まれ成長し教育を受け経済活動を行い、老いて死んでいくまでに様々なサービスが必要。これらは大規模な社会でも小さな社会でも同じです。小さな社会でも効率的にサービスを提供するためにデジタル改革は必須です。

まとめ

いかがでしたか?未来型国家エストニアの挑戦の冒頭にある、エストニア政府CIO ターヴィ・コトカ氏のメッセージを一部抜粋しつつご紹介しました。(エストニアの過疎具合がわかるように青森を持ち出したのはターヴィ氏ではなく、過疎をイメージしやすいように私が設定しました。)こんな国があったんですね!!衝撃的です。ちなみに世界的に見ると、1991年8月に世界初のウェブサイト欧州原子核研究機構(CERN)がTim Berners−Leeによって公開されました。世界がインターネットの価値に気付き、可能性を模索していた時期です。そのような時期にロシア連邦から独立したのがエストニアでした。彼らには広い国土に点在する市民というハンディキャップがありました。住民サービスを行おうにも人手がありません。そこで、目をつけたのがインターネットです。北隣にインターネット先進国のフィンランドがあったことも幸いしました。このような背景から、e-country、e政府に思いっきり舵を切り、改革をやり抜いたとのこと。すごいですよね。占領からの独立時は、物価の乱高下や経済的な混乱が起こりがちで、マイナスなイメージを持っていましたが、ドラスティックに改革ができる。壮大な社会実験として投資が集まるという側面があると知りました。

今回のブログは以上です。明日は、エストニアで1990年代に始まった改革がどのような経過を辿ったのか、そこから日本が学びとれることは何かについて、要旨をまとめながらご紹介していきたいと思います。それでは次回の更新をお楽しみに!



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