ブログをご覧の皆様こんにちは!昨日のブログでは、私の故郷の話、そして祖父から教えてもらった小さな歴史、それが私にもたらした影響についてご紹介いたしました。祖父は私にとって掛け替えのないインフルエンサーだったのです。
そうして飛び込んだ介護業界。福祉の知識はもちろん、介護の技術、介護保険法や制度に関する知識ゼロでした。そのような私が、介護事業会社の収益構造や、その問題点を論じるようになるのですから、時の経過を感じずにはいられません。

さて、今回のブログでは日本の社会保障費の内訳を確認しつつ、介護保険制度に必要なコストについて考えてみたいと思います。

社会保障費のうち介護が占める割合は約10%、約12.3兆円

こちらのグラフをご覧ください。厚生労働省の調査をもとに財務省が作成した資料です。
 スクリーンショット 2021-03-19 22.52.58
このグラフ中の表にご注目ください。拡大します。
スクリーンショット 2021-03-19 23.00.48
ご覧いただいたように、2020年予算ベースで社会保障給付費は126.8兆円です。そのうち介護関係給付は12.3兆円であることが見て取れます。また、2000年の介護保険制度スタート以降、一貫して介護給付費は前年度予算を上回っています。「生産年齢人口は減る一方なのに、社会保障費は上がる一方だ。これは大変な問題ですよ。 」と財務省が作成した資料です。もちろんこれは大問題です。この資料から考えられるテーマは、健康寿命の延伸、高齢者の勤労などがあると思います。今回のブログでは、そこは触れず、12.3兆円の内訳について考えてみたいと思います。
 

介護給付費の内訳を考えると気付くこと

介護職員の月額給与は厚生労働省の介護給付費分科会の令和2年度の調査で公開されています。加算の有無によって若干の増減はあるものの、概ね月額31万円程度です。参照元のリンクを貼り付けます。詳しく知りたい方はこちらを参照ください。介護給付費分科会
”31万円✖︎12ヶ月✖︎介護職員の総人数”を計算すれば、大雑把ではありますが、介護給付費のうち介護職員総数の年間給与合計がわかります。介護職員の人数についてはこちらのグラフをご覧ください。厚生労働省のホームページより引用しました。
スクリーンショット 2021-03-19 23.30.52
平成28年度時点で183.3万人であることが見て取れます。
それぞれの数字を引用し、183.3万人✖︎31万円✖︎12ヶ月を計算すると、、、約6兆8187億円です。すごい数字ですね。とても想像がつきません。あれ?でも何かおかしくないですか?お気づきの方もいらっしゃるかもしれません。介護給付費は12.3兆円給付されているのです。差額の5兆4813億円はどこへ行ってしまったのでしょうか?

介護保険制度の性質、集めて配る

介護保険制度は利用者が申請し、給付を受けることでサービス提供が行われます。給付される財源は、公費(税金)と保険料です。一度お金を集めてから、申請した人へ配る方法をとっています。そのため、大きな入子構造となっています。介護職員へ給与として支払われるまでに、様々なコストが発生しているのです。介護施設などの建物を維持管理するコストや、介護保険システムを維持するコスト。高齢者に給付されたお金を介護職員に給与として分配するためのコスト。会社組織も大きな枠組みで捉えるとコストと言えます。そうしたコストの積み重ねが5兆4812億円という途方もない数字となっているのです。


ITの力で非効率な制度を改める

介護保険制度は複雑な事象を処理するために、利用者からの申請を受けて、症状の程度による給付額を決定する要介護認定という仕組みと取り入れました。これによって給付額の確からしさを担保してきました。集めたお金を再分配するために必要な仕組みだったと思います。また、サービス提供の効率化を図るために大規模な施設をつくり、高齢者と労働者を集めてビジネスを運営しています。しかし、ITの力を持ってすれば、その場所、その瞬間、必要としている人へサービスを届けることがもはや可能です。大きな建物を作る必要もありませんし、会社組織すら必要ありません。また、電子マネーやマイナポイントが発達した世界では、財源をかき集めて給付するというやり方ではなく、サービスを受けた瞬間に支払いを済ませることもできます。これらを行うことで、12.3兆円を純粋に介護職員へ還元することが可能です。単純計算で収入が倍近くになる介護士も現れると思います。

まとめ

ITの力を使い、サービス提供のあり方、給付のあり方を見直す時期にきています。介護保険制度はすでに時代遅れになりましたが、多くのデータ(成功も失敗も含む)を収集することに成功しました。それによって介護を類型化し、サービスの大分類・小分類を作成することに役立ちました。次のステップに進むために必要な社会装置だったと私は考えます。次のステップIoTでありAIが人と人をタイムリーに結びつける社会です。私が考える妖精さんが作る世界でもあります。妖精さんがいる世界についてはこちらをご参照ください。
今回のブログは以上です。次回は介護人材の複属化です。介護職員という限られたリソースを所属している会社だけで囲い込んでいては、超高齢化社会は乗り切れません。鍵は複属化にありです。それでは次回の更新をお楽しみに!
スポンサードリンク
" data-ad-slot="" data-ad-format="auto">