ブログをご覧の皆様こんにちは!前回の更新では科学的介護情報システム「LIFE」について調べた内容をお伝えしました。今回のブログでは、LIFEによってもたらされるメリット、デメリットについて考察します。デメリットを克服するための課題を仮想的に設定してみました。LIFEの基本的な情報については昨日の記事「科学的介護 介護現場のビッグデータ利用はじまる」にまとめました。よろしければご参考ください。

LIFEにはAIテクノロジーの機械学習が採用されていると考えられる

LIFE(科学的介護情報システム)はAIの中でも機械学習が採用されている可能性が高いのではと考えます。AIが行う学習は2種類あります。機械学習とディープラーニングです。機械学習とディープラーニングの違いは、機械学習は与えられた解法に従って情報を収集・蓄積・解析するのに対して、ディープラーニングは自ら解法を見つけることができます。つまり集めた情報からAI自身が問題設定し分析の手法から回答まで考えるのです。それがディープラーニングです。前例のない状況でも柔軟に対応ができるため人に近いと言われています。

機械学習が採用されていると考える理由

介護保険制度の運用のために用いられるAIですから、決められた法解釈や制度に基づいて情報を解析する必要があります。そうなると、独自の価値基準を自ら作り出すディープラーニングは不向きと考えます。もしかすると、PDCAサイクルを回すというサービスや、フィードバックを返す仕組みには機械学習を使い、独自に裏側で集めた匿名情報でディープラーニングさせている可能性もあるかなと思いますが、妄想の域を出ません。

LIFEがもたらすメリット

AI技術が使われていることは間違いないLIFEですが、この取り組みは申請制度ですから、参加しなくても良いわけです。ですが、あえて参加するとして、そのメリットを考えてみました。私が考えるメリットは大きく3点です。
  1. 客観的な評価が得れること
  2. 介護内容の数値化
  3. PDCAサイクルの代行
1点目は客観的な評価が得れることです。介護事業者はサービス提供をする当事者ですから、サービス内容や利用者に対して客観的な評価を下すことは難しいです。LIFEに主観を挟み込む隙はありません。LIFEに提供されるデータは匿名化されているので、厚生労働省側で何か手を加えることもできません。どのような評価が返ってくるのか、個人的に興味があります。
2点目は介護サービスの数値化です。前提として介護サービスは数値化することが困難なサービスです。日によって、もっと言えば1日の中でも、体調は波のように変動します。また職員と利用者の相性や、周囲との関係性などにお影響されます。ですから一つの行為の因果関係を探ることも簡単ではありません。この点について、LIFEでどのように表現されるのか楽しみです。
3点目はPDCAさサイクルを代行してくれる点です。介護現場ほどPDCAサイクルで行うのが難しい現場もないと思います。なぜか?理由は2点です。1点目はDoが見えづらいことです。実施の場面はプライバシーに関わりますから、他者が入り込んで客観的に評価しづらいのです。2点目はPlan、Do、Cheak、Action、それぞれを担当する職員間での情報連携不足です。PDCAを少なくとも3種類の多職種が担っています。Planは介護支援専門員が、Doは介護士が、CheakとActionはサービス提供責任者が担っていると想定されます。PDCAを一気通貫して実施できないため、連絡・調整に労力を割かれてしまい、結果としてサイクルの速度が上がらないということはどこの現場でもある話だと思います。

LIFEがもたらすデメリット

AIは必ずしも最適解を返してきません。上がってきた情報をもとに解答を導き出すわけですが、現実世界と整合性が取れないことが多々あると言われています。フィードバックに期待をし過ぎると、混乱を招く恐れがあります。あくまでも一意見として参考にする程度に留めておくのが良いと思います。なにせ、数値に置き換えれないものが山程ある中でスタートするPDCAです。完璧であるはずがありません。

LIFEの課題、それを扱う人の課題

LIFEの課題は、質的な情報をどこまで評価に反映できるのか?という点はです。感情を揺さぶるような出来事や、職員に影響を与えるスーパービジョンとしての介護を、AIが理解できるのか。介護は人の気持ちを動かしてこそだと思います。人の気持ちのようなリッチな情報を数値化し評価して加算を加えてほしいところです。現段階で、当然のことながらこのような評価項目はまだありません。それでは片手落ちのPDCAと言わざるを得ません。今後の発展に期待したいと思います。
また、LIFEを扱う人間側の課題として表現力が問われるようになると思います。AIが人間らしい部分を加算の対象とするのであれば、当然表現豊かな介護情報を求めてきます。そうなると介護を行う人間側にも機械を発展させるために表現豊かな記録を書く能力が求められます。AIを育てるのも人です。AIが育つことで介護現場の優しさや思いやりが正当に評価されます。従って、私は今後、介護現場の職員に感情や気持ちを言語化できる力『表現力』が求められてくると考えます。

まとめ

機械には人に寄り添う技術を。人にはより豊かな表現力を。ともに成長していくのが望ましいと私は考えます。まずは、親しみを持ってLIFEを現場に迎えてみてはいかがでしょうか?私からは以上です。次回のブログでは「LIFE その先に繋がる未来 介護給費事業の構造改革」と題して介護給付事業の在り方が変わった未来について、私の意見を書きたいと思います。
 
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