ブログをご覧の皆様こんにちは!今朝、『AI✖︎人口減少 これから日本で何が起こるのか』を読みました。著者は中原圭介氏です。中原さんは経済アナリストという肩書きで活躍されている方です。


著者の主張をまとめると以下7点です。

①AIによる健康管理技術の可能性は凄まじく、今後、高齢者の健康寿命の延伸が見込まれる。健康長寿化した高齢者に労働市場に参加してもらい、給付を受ける側から、保険料や税金を納める側に回ってもらうことで、人口減少社会を乗り越えましょう。
②ホワイトカラーの働き方もRPA(Robotics Process Automation)を取り入れて定型化した事務作業はAIに代替させて生産性を上げましょう。
③リモートワークを取り入れ、移動時間・拘束時間を見直しワークライフバランスも見直す。そして介護や子育てによるキャリアの中断を無くし少子化を止めましょう。
④AIによる労働力代替の勢いは凄まじい。法曹関係の頭脳労働や、医師などの専門職においても例外ではない。波を緩やかにするために、AI・ロボットを導入する大企業からは導入税を徴収するべきだ。緩やかにすることで、ITによる労働力移転ができる時間が稼げる。
⑤ITによる収入格差は凄まじい。今後労働者は、コードを書けるもの(クリエイター)と、システムに使われるもの(サーバー)に分かれていく。その収入格差は凄まじい。例えば、GAFAが生み出す利益は莫大だがそれを稼ぎ出す社員の数は増えていない。一方で、GAFAによって生み出されたギグエコノミー(ギグとはその場限りという意味、いわゆる日雇い労働)は増加している。これは低所得な労働者が多数発生しているとも言い換えれる。
⑥医療・介護分野には、AIテクノロジーの積極投資を行うべきだ。特に介護業界は現在は生産性が低い分野として認識されているが、10年、20年後にはIT投資によって様変わりしているだろう。AIやロボットを導入することで、業務改善が進み職員の負担は減る。事務作業もRPAを取り入れることで、より人にしかできないサービスに特化していけると考える。
⑦AIと敵対しない。AIと協調しよう。人間らしさを追求しよう。ポイントは複雑であろうと努力すること。自己を表現したり、感情を表現したり。この部分を磨き、それをサポートする存在としてAIを傍に置けば、心強い相棒とすることができる。

まとまったでしょうか?文量が多くなってしまいました。自分の力量不足を痛感します。それだけ骨太な議論が展開された本だったということにさせて下さい

感想

これらの主張について、私は完全に同意します。この方向で進まなければいけないと感じています。私が、老人ホームの営業担当として、チラシのポスティングをしているときに、80代の女性に住宅地で出会い、チラシを手渡したときに、「そんなお金ないわ。オタクさんの会社で年寄りでも稼げることを考えてや」と言われたことを思い出しました。そう、高齢者でも稼ぎたいというニーズはあるのです。稼ぐこと、納税してもらうことももちろん大事です。それと同じくらい社会との繋がりを感じれることも大事です。労働市場にに参加することは、経済的な豊かさだけでなく、社会参加による活発な暮らし方を高齢者にもたらします。暮らしが活発になる→活動が増える→心身機能が向上する。このような好循環によって、その後の未来に大きな違いが生まれます。 

あえて意見を加えるならば2点あります。

一点目は高齢者の労働市場参加について、もう少し突っ込んだ内容を表現して頂きたかった点です。 私の経験上、高齢者は長年の積み重ねにより、個々の性質は大きく異なっています。そのため、新しい環境に合わせて自分を変えるという作業が不得手な印象です。一方で、慣れ親しんだ環境下では専門性を発揮されます。このような特徴に寄り添いながら、現代の経済社会に取り込んでいくためには、周りの協力と理解が必須です。この部分について介護現場は一日の長があると思います。人口減少社会の解として高齢者の労働市場への参加は論理的な正しさがあります。現状を変えるためには、その正しさに加えて、私たち介護業界のノウハウが求められていると感じます。
二点目は、AIを含むITの投資先を社会保障分野とし、その対象を運営事業者としている点です。あくまでも業務の効率化としてテクノロジーを使うことが想定されています。私はこの発想はベターだが、ベストではないという立場です。 私が考えるベストは「高齢者に価値を感じてもらう開発」です。目指すのは、業務改善ではなく暮らしの改善です。考えてみてください。Amazonは仲介業者や卸売業者に対して業務改善サービスを提供しましたか?Appleは?Googleは?システム開発者を顧客としてサービスを提供していますか?Facebookは?誰にとって価値がありますか?そう、GAFAに共通しているのは、全てユーザーである私たちを顧客とした点です。私たちに一人ひとりにとって価値があるサービスだからブレイクスルーを迎えたのです。

介護分野におけるITブレイクスルーのために必要なこと

これは前段で述べたとおり、介護事業者が必要とするサービスを開発しているからブレイクスルーが起きないのです。ならば、高齢者が価値を感じるサービスを開発すればいいですよね。なぜできないのでしょうか?それは高齢者を、要介護状態を、認知症を知らないから作れないのです。 何を求めているのか?本当に求められながら提供されていないサービスは何か?システム開発会社はこれがわからないのです。立ち位置が高齢者から遠すぎるのです。これに対する私の答えは、はっきりしています。介護事業者自らが開発する側に回るのです。もっともそばにいる顧客の声に耳を傾け、その願いを叶えるために必要なサービスをITの力を使って解決するのです。以上が私の考えです。これを実現するためにサイバー大学へ通い、日々学習を積み重ねています。 


私からのメッセージ

このブログは私のTwitterと連動しています。ITを学んでいる方、介護業界で働く方も多くいらっしゃいます。ぜひ皆さんにこのメッセージを受け取っていただき、ともに行動してほしいと思います。ITを学ぶ方には介護業界への理解を、介護業界の方はIT分野への理解を、ともに歩み寄り、世界に先駆けて新しいサービスを作りましょう!それでは次回の更新をお楽しみに!